2008年04月02日
最近「約束」って何だろうと考える
社会保険庁に年金を積み立てて来たら、杜撰な管理で、受給の権利が失われていたとか…。
昔は電話の加入権と称して1回線、高い時で9万円支払って権利を買っていた。私も会社を経営しているので20回線程購入している。ところが、今この20 回線の加入権、殆ど価値が無い。ならば、その金額は詐欺にならないのだろうか?NTTは「いただき!!」とばかりに知らん顔。おまけに私達は損金計上も出来無い。高速道路もそうだ。通行料は建設費に充当し、いずれ無料化しますと公言していながら、未だに既得権の様に前言を翻し、高速道路の通行料を微収し続けている。
もっと身近な事で驚いた事が有った。郵便局は古い切手を新しい切手に交換してくれる。それで、古い切手を使用せずに交換して貰おうと思ったら、交換手数料1枚に付き、5円だと言う。昔の10円切手を現行のものに交換して貰おうと思ったら、10円切手が5円になる。でもその切手は今も10円で使用出来るものだ。おまけに私がその切手を購入した時にその売り上げは国庫に入っている。国自体が、そして政治家や官僚が平気で破るのだから、世の中、約束反故の花盛り。ビジネスの世界でも約束が平気で破られて行くのだから、もうそりゃ、ちゃんと約束を守ろうとする事が無意味に思えて来る。
そんな時に自分が傷付かない様に、自分の心を守る方法は1つ。全ての相手に対して、前もって失望して向き合う事。こうすればどんな事が起こっても自分の心は守られる。
でもね、想像してみて下さいよ。前もって全てに失望しておく人生の意味。これはかなり味気無く、砂を噛む様な思いですよ。しかし、しかしです、こちらがいつも約束を履行し、相手に期待を持って接する事は、今や恐ろしくて出来無くなって来ている自分が居るのも事実です。
今、世の中には「シュガー社員」という言葉が生まれているらしい。「仕事が出来ず甘ったれ、周囲に迷惑をかけても気付かず、常に自分本位に物事を考えている。そのくせ向上心は無く、権利意識だけは異常に強い」。そんなシュガー社員の親は、大抵の場合結婚や出産を機に仕事を諦めた家庭に入った女性で、世はバブル期、「ウチの子は将来大物になる」という幻想を膨らませていった世代です。彼等から「親依存型」のシュガー社員が生まれて来たらしい。
又、ゆとり教育の期間とも重なり、その世代が成人して、仕事に従事していく条件は完全週休二日で、ゆとり教育の看板の「個性を伸ばし、自分らしく」という文言を、「自分さえ良ければいい」との考え方に都合良くすり変えた。この手の社員を入社させてしまうと、ジワジワと会社を内部から溶かしてしまうらしい。そして彼等に対する対処法、最善策は「採用しない事」だと『シュガー社員が会社を溶かす』の著者田北百樹子さんは書いている。正直恐ろしくなる。
ところがこの恐ろしい現実に早々に私が直面している。
理想だけの、社会常識の無い政治家の卵達。簡単な約束でさえ自己都合を振り回し守れない専門学校生。人の軒先を借りながら、礼儀を通せない異常な感覚。恩を仇で返して平気な感性。世話になった年長者を自分達だけの思い込みで貶めるずる賢さ、卑怯さ…。約束を守れないどころか、価値感覚すらおかしい事、枚挙にいとまが無い。
世の中の為、人の為に役立つ事が有るならと、胸襟開いて向き合おうとするが、私の胸には響かない。そんな相手にも希望を捨てずに気を長く向き合えという声も有るが、私の心にも「受け止める範囲」というリミッターが有り、守るべき信念も有る。つくづく相手の気持ちになって考える力の無い人々の国、日本になったなぁと悲しくなる。
私の友人がこの悩みを聞いて、母の教えという言葉をくれた。「人の世話をアホがする、覚えとき」と言われた。
以前にも同じ様な心境になった事が有る。それでも何とか世の中の役に立てるならと再起したが、今の私は再起不能になる様に、シュガー人間達に少しずつ溶かされている。
今更ながら、京都人としての感受性の強い性格を恨めしく思う。
今年の春、桜は満開だが、寒過ぎて一歩も花見に出られない。寂しい4月です。
参考文献 『シュガー社員が会社を溶かす』 田北百樹子著
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